第7回『いきいきシルバー出前教室』レポート

高齢者の皆さんの食生活を応援する『いきいきシルバー出前教室』。

2018年4月より、中核市へ移行する明石市。その中でも、急速に住宅地として開発が進み、子育て世代にも人気の高い大久保町からレポートします。

『いきいきシルバー出前教室』~高齢者の食事~

2017年10月24日(火)開催 明石市イーストスクエア1番館 大集会所

参加されたのは、大久保南小学校区にお住いの60歳以上の高齢の皆さん。お友達を誘い合ってのご参加ということです。主催する大久保社会福祉協議会の雲井さん、吉野さん、多胡さんとも顔なじみの方が多く、「いつもと変わらずお元気そうですね!」「この間はありがとうございました。」と、教室が始まる前から和やかな雰囲気です。

今回の講師は、管理栄養士の岡田万里子先生。川北かおり先生が助手として参加してくださいました。

岡田万里子先生

『栄養チェック表』チェックが3つ以上ついたら、食生活を見直しましょう

「今日は、食事に関して気を使うということは、元気の秘訣になるというお話をします。初めに『栄養チェック表』を使って、今の食生活を振り返ってみましょう。」

『栄養チェック表』(岡田先生からのアドバイス)

  1. 食事の時間が決まっていない(1日2食になったりして、必要な栄養素が取れない可能性があります。食事はなるべく決まった時間にとりましょう。)
  2. 魚・肉・卵を食べない日がある(からだを作る元となる、たんぱく質の多い食品です。1食で片手のひらに乗るくらいの量を目安にしましょう。)
  3. 野菜や果物をほとんど食べない(栄養素は総合的にとることで、からだに吸収されやすくなり、働きが良くなります。量は少なくても、色々なものをまんべんなくとりましょう。)
  4. 同じおかずが3日以上続くことがある(栄養バランスが偏ります。具だくさんの汁物や小鉢を付けるなどして、工夫しましょう。)
  5. 食欲がなく、食事を抜くことがある(夏の疲れが出る秋の初めに、多く聞かれます。少量でも食べられるものを、できるだけ3食食べましょう。)
  6. 最近、やせてきた(ダイエットしていないのに体重が落ちるのは、何か原因があります。医師に相談しましょう。)
  7. 食事の際、家族とは別のものを食べることがある(家族と同じものを食べていると、噛む力や飲み込む力の衰えの予防になります。本当に食べにくくなってから、やわらかいものに移しましょう。)
  8. 硬いものが食べられなくなってきた(歯の状態が悪い場合もあります。お口の状態も、定期的に診てもらいましょう。)
  9. テーブルで食事をしないことがある(面倒くさがらず、寝床と食事をするところは分けましょう。家の中で動くだけでも十分運動になります。)
  10. 医師や栄養士からの食事制限を受けている(治療や薬、食事制限は、勝手に中止すると危険です。疑問があれば、医師や栄養士に相談してくださいね。)

皆さん、静かに耳を傾けていらっしゃいましたが、何やら思い当たる節もおありなのでしょう。
「筑前煮は3日くらい続くことあるわ。」「唐揚げは孫が好きだから、私の分もあげるのよ。」など、自然と会話が生まれていました。

栄養チェック表を確認する参加者の方

低栄養予防のポイントと、水分補給のコツ

「『お腹いっぱい食べられるから、私は大丈夫』と思っていても、栄養状態が満点ではないということもよくあります。体に必要な栄養素を、意識して取り入れるということが低栄養を防ぐことになります。バランスの良い食事を1日3食とり、たんぱく質やカルシウム、ビタミンなどの栄養素をしっかり補給するようにしましょう。」と岡田先生。

高齢者は身体機能の衰えのため、水分不足になりやすい状態です。また、「トイレに行く回数を減らしたい。」、「夜中にトイレに起きたくない。」という理由から、水分を控えてしまう方も多くみられます。そうすると、自覚のないまま脱水状態になってしまうことがあります。「1日どのくらいの水分をとればいいの?」と悩まれる方も多いそうで、岡田先生にポイントを伺いました。

「野菜の80%は水分です。ご飯やお味噌汁からも水分はとれますね。食事の際に食べ物からとれる水分はおおよそ1Lあるので、食事以外からの水分は1日1.2~1.4Lくらいが目安です。朝起きた時、寝る前、食事の間など、こまめにとるといいですよ。」

「ただし、食事を抜いた場合、その分水分もとれなくなるので気を付けましょう。ビールやお酒、ワインなどのアルコールには利尿作用があり、水分不足に陥りやすくなります。健康のためにも、ほどほどにしましょうね。」

先生の話を聞く参加者のみなさん
笑顔で先生の話を聞く参加者の方

野菜の切り方デモンストレーションと、簡単レシピ

明石栄養士会、地域活動部所属の岡田先生。地域の健康づくり講座や、料理教室でも活動されているということで、野菜の切り方と簡単レシピのデモンストレーションを見せていただきました。

「一般的に、煮物にするのか、サラダにするのか、料理によって野菜の切り方を変えますね。野菜の繊維は、根から茎、そして葉の方に向かって走っているものが多いです。高齢者には、野菜の繊維がどのように走っているのかを考え、その繊維を断つように切ることをおすすめします。こうすると、食べる時も噛みきりやすくなります。」と岡田先生。

煮物の場合、繊維を断つことで味のしみこみが良くなり、調味料が少なくて済むので、減塩効果もあるそうです。

野菜の切り方をデモンストレーションする岡田先生
切った野菜をポリ袋に入れてもむだけの料理を説明する岡田先生

簡単レシピでは、『白菜の甘酢漬け』、『キャベツの塩昆布和え』、『かぶの中華漬け』などをご紹介いただきました。切った野菜をポリ袋に入れてもんだ後、冷蔵庫に入れるだけの簡単調理。調味料は、ふりかけや塩昆布、中華の素を使い、ゴマやレモン汁でアクセントをつけたもの。どれもあっという間にできてしまうので、「これなら作れる!」と男性からも声が上がっていました。

岡田先生ご自身が、高齢の方と接して体験されたエピソードや、ちょっとしたヒントなども多く伺える教室でした。参加された皆さんの間では、いつもと変わらない世間話も飛び交う、にぎやかな空間となりました。

できあがったポリ袋の料理を手に取る参加者の方々
参加者の方と握手して笑顔の岡田先生

主催者の声

大久保社会福祉協議会 雲井明善さん

「地域の状況に合わせて、福祉を考えていこうと取り組んでいます。そのなかで、地域の皆さんが、普段から顔を合わせることが大事だなと感じています。またこのような機会があれば、できるだけ地域の皆さんで声を掛け合って、参加し、顔を合わせていただきたいですね。」

大久保社会福祉協議会 多胡恵津子さん

「大変ためになるお話をありがとうございました。私は民生委員として、子供たちのサポートもさせていただいています。この度、大久保中学校区で『子ども食堂』が立ち上がります。そこで、今日来られた皆さんや周りの方に、子ども食堂にまつわるアイデアや、お料理の知恵などを教えていただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。」

主催者と先生の集合写真

参加者の声

  • とても勉強になりました。次回はお友達も誘ってあげたいと思います。
  • バランスよく食べることが大事なことが、よくわかりました。
  • よく噛むことが健康にいいと分かったので、今日から頑張ります。

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