ひょうご食生活実態調査結果(平成28年度)から
~食事はバランス、気になる脂肪の話~

 

油脂を含むさまざまな食品

加古川のご当地グルメ「かつめし」には牛肉が使われています。脂肪の「さし」が入った牛肉、本当に美味しそうです。
「さし」は霜降りのことで「脂肪交雑」とも言い、筋肉内に脂肪が沈着し網目状になって肉の全面に広がっている状態のことをいいます。
「さし」の入り具合によって、お肉の等級が変わり、きめ細かく入っているものほど高級品になります。柔らかい食感ととろける旨みが最高ですよ!

お肉の脂肪はもてはやされるのに、私たちの身体についた脂肪は嫌われ者だったりする、今回は「脂肪」のお話です。

バランスのよい食事ってなんだろう?

「バランス良く食べましょう」、「バランス献立」、「栄養バランスを整えて」など、さまざまなところで使われている「バランス」という言葉。便利な言葉であり、何となくわかったような気になるのですが、さて?自分にとってのバランスのよい食事ってどんな食事か知っていますか?

厚生労働省では、5年に1度、日本人の望ましい食事摂取量のあり方を示した「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書を発表しています。
これは現時点での科学的根拠に基づいて、日本人にとっての望ましい栄養の摂り方を示した国内唯一のガイドラインです。現在の食事摂取基準は2015年版ですが、そこでは「エネルギー産生栄養素バランス」という言葉で、望ましい栄養素の摂り方の割合(バランス)を示しています。
人の身体の中でエネルギー源になるのは、たんぱく質、脂質、炭水化物の3つの栄養素で、それぞれの望ましい摂り方の割合が示されています。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html

エネルギー産生栄養素バランス(%エネルギー)の表

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書PDF 163ページ

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000114399.pdf

ひょうご食生活実態調査からみた脂肪の摂取状況

ひょうご食生活実態調査を見てみると、1人1日あたりのエネルギー摂取量は昭和63年に2054kcalであったのが、一貫して下がり続け、平成28年では1909kcalでした。エネルギー量にして、約ごはん1杯分の減少です。

1日のエネルギー量に占めるたんぱく質、脂質、炭水化物の割合をみた時に、年々、炭水化物が下がり続け、逆に脂肪から摂るエネルギー量の割合が増えているのです。
炭水化物はご飯や、パン、麺類といった主食に多く含まれています。太るのが嫌だからと、主食をやめておかずだけ食べたりしていませんか。

1人1日あたりの脂肪エネルギーの分布について、望ましい割合を超えていた人は男性で約3割、女性で約4割でした。年代別にみた時には、男女ともに20歳代が最も多く男性の約4割、女性の5割が望ましい割合をオーバーしていました。
さらに、この調査ではどの食品から脂肪をとっているのかも調べています。20歳以上では、男女とも、肉類、油脂類、魚介類からの脂肪摂取が多くなっていました。女性はその他に、乳類、菓子類からの摂取も多くなっています。

ステーキ・トロの刺し身・牛乳

出典:平成28年度 ひょうご食生活実態調査報告書

https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf17/kf17/28shokuseikatu-jittaichousa.html

脂質の食品群別摂取構成比のグラフ

出典:兵庫県webサイト 平成28年度ひょうご食生活実態調査報告書 結果の概要PDF 40ページ

https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf17/kf17/documents/2802eiyouchousa-kekkagaiyou.pdf

出典:日本食品標準成分表(2015年版・七訂)(文部科学省)

http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm

油脂類が脂肪の摂取源であるのは異論無しとしても、肉類、魚介類、乳類がどうして?と思われるかもしれませんね。
実は動物性たんぱく質を多く含む食品には、脂肪も量の程度の差はあれ含まれています。脂肪の多さがおいしさにつながる、そう冒頭の「さしの入った牛肉」です。
大トロや脂ののった魚、乳脂肪分のリッチな牛乳や生クリーム。鶏肉もも肉がしっとりして美味しいのは脂肪のおかげです。どの食品にどのくらい脂肪が入っているのかは、日本食品標準成分表(2015年版・七訂)に詳しく掲載されています。

では、菓子類はどうして?と思う方もいるかもしれませんね。菓子類の中でもチョコレート類にはカカオ脂が含まれますし、パイやクッキー、揚げせんべいなどのサクサク感を出すのはバターやマーガリン、ショートニング、パーム油といった油脂類です。加工食品にもパーム油は多く使われています。
明らかに目に見える油は気をつけやすいけれど、目に見えない油にも注意が必要です

油と脂の違いは何?

バターやマーガリン、植物油、ヘットやラードなどは、食品成分表では油脂類と呼ばれます。

「さんずいへん」の油は、常温で液体であり、「にくづき」の脂は常温で固体となります。
牛脂(ヘット、ステーキを焼くときに使う脂肪の塊)や豚脂(ラード)は脂。植物油の多くは油。

では、脂ののった魚のあぶらは?人の体温と比べて、冷たい海水中を泳いでいる魚の油は液体ですので、油に分類されます。チョコレートの原材料であるカカオの実からとれるカカオ脂やパーム椰子からとれるパーム油は植物性ですが、常温で固体なので脂に分類されます。

油と脂の違い

「脂肪をとると太る」の誤解

食品に含まれる脂肪はおいしさの素でもあると同時に、太るもとになるからと極端に嫌われたりしています。

人が太るのは、摂取エネルギー量が消費エネルギー量よりも多くなった時です。
エネルギーの素になる、たんぱく質、脂質、炭水化物のどれをとっても、摂り過ぎれば太ります。つまり、脂肪だけが悪者というわけではありません。

脂肪は、脂溶性ビタミンの吸収に必要ですし、私達の脳も脂質で作られています。皮膚に水がしみこまないのも脂肪のおかげですし、ホルモン類も脂肪からも作られます。程度な脂肪はお通じもなめらかにしてくれます。さらに体脂肪は体温を保ち、飢餓に備えたエネルギーの貯蔵庫でもあります。

「摂り過ぎれば太る」のです。脂肪だけが悪いわけではありません。

食べすぎている人イラスト

誤解される、あぶらと脂質異常症の関係

よく誤解されているのが、血中コレステロールと食品中のコレステロール。「悪玉コレステロールが高いので卵は2日に1個にしている」などのお話をよく聞きます。同時に「卵をがまんしてもコレステロールは下がらなかった。」という話もよく聞きます。

コレステロールは肝臓で、脂肪をもとに合成されますが、食べる量を減らせば身体の中で作る量を増やしたりできるのです。

悪玉コレステロールは、正確にはLDL(低密度リポたんぱく質)コレステロールと言います。
コレステロールは脂肪の一種なので、水には溶けません。だから水になじむたんぱく質と手をつないで血液中を移動します。このLDLコレステロールの働きは、肝臓で作った脂肪をいろいろな組織に運ぶこと。運ぶ先によって皮下脂肪、内臓脂肪、血管壁にたまれば動脈硬化となります。

血中コレステロールイメージ

実は血中コレステロール濃度はどんな脂肪をとっても上がるわけではありません。血中コレステロールを上げる脂肪は、飽和脂肪酸なのです。飽和脂肪酸は、主に常温で固体の脂に多く含まれます
血中コレステロールを下げると言われるのが、HDL(高密度リポたんぱく質)コレステロールのもとになる多価不飽和脂肪酸と言われており、これは常温で液体の魚油や植物油に多く含まれています

食品中のコレステロールが、そのまま血中コレステロールになるわけではありません。人の身体は、食品を胃腸で消化吸収し、肝臓などでの代謝を通じて身体を作っています。卵の中のコレステロールが、そのまま自分の血液中に出てくるわけではないのです。

望ましい脂肪の摂り方は?

望ましい脂肪の摂取量は、個々人に必要なエネルギー量が異なるように、個人毎に異なります。また望ましい摂取量も割合で示されているので幅があります。
確かに言えることは、以下の4か条です。

【脂肪の摂り方の注意点】

①血中のLDLコレステロールを上げる飽和脂肪酸を多く含む食品(肉類の脂肪、高脂肪の牛乳、乳製品、菓子類、加工食品)を摂り過ぎないこと。

②菓子類を食べるために、主食(ごはん、パン、麺類等)を減らすのは望ましくないこと。

③目に見える脂肪以外に、菓子類や加工食品に含まれる見えない油脂にも気をつけること。

④油を使った料理は1食につき1品までにすること。

油脂類を 正しく知って、美味しく食べて健康に

東はりま発ヘルシーメニューでは、油脂類の量を適正に保った美味しいメニュー、ボリュームを保って健康に気遣った「がっつり&ヘルシー」メニューや、「従業員食堂(事業所)」メニュー、「ナチュラルおやつ」も紹介しています。

美味しく食べて健康に。東はりま発ヘルシーメニューを是非、ご活用ください。

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