健康情報と栄養成分表示
~その健康情報、見極めて!栄養成分表示も活用しよう!~

◯◯を食べて健康に!などと書かれたチラシやパッケージを見て効くのかなと考えている人のイラスト

「○○を食べて健康に」、「△△は××病に効くかも?」など、様々なメディアに健康情報があふれています。住民の方から「○○を食べると健康になるって本当ですか?」とのお問い合わせを受けたり、事業者の方から「『○○には□□成分がたっぷり含まれ健康にいいです』と商品パッケージやPOP広告に書きたいのですが、どうでしょうか?」と言った相談を受けます。

あふれる健康情報が自分にとって必要かどうか、見極める自信はありますか?今回は「健康情報と栄養成分表示の見方」についてのお話です。

健康情報の見極め方

10年くらい前には、テレビ等のメディアから「○○が××に効く」などの情報が大量にあふれて、「バナナが効く」というとスーパーの果物売り場からバナナが無くってしまうような事態が起こりました。

寒天、ココア、コーヒー、チョコレート、赤ワイン、青汁、たまねぎ、レタス、りんご、パインアップル、卵・・・数え上げればきりがないほどの食品が取り上げられてきました。
テレビ以外にもインターネット空間や広告の世界で、同じようなことが繰り返されています。

メディアで紹介されました!という立て札と売り場から消えるバナナ

食品だから、いくら食べても害がないか、と言えばそんなことはありません。そもそも人の身体が必要とする栄養素を1つの食品だけで摂ることはできません。

日本標準食品成分表を見れば、様々な食品に様々な栄養素がいろいろな割合で入っていることがわかります。「天然」「ナチュラル」「自然」と表示されたものが、全て安全であるとは限りません。栄養素や食品についての評価は、食生活の変化や科学の進展によって変わることがあります。
健康に良いとされていた食品や成分が、その後、別の面から健康を害するとわかることも少なくありません。自分にとって必要な情報を見極める力を持たないと、健康を害してしまうことにもなりかねません。

厚生労働省の『統合医療』に係る情報発信サイトでは、健康情報を見極めるための10か条が示されています。

【健康情報を見極めるための10か条】

①その根拠は?とたずねよう

動物実験や試験管内での実験で「有効」と言われることも、人でも効果があるかどうかは、この段階ではわかりません。情報を信じてよいかどうかを判断するには、必ずその根拠を確認しましょう。

②情報のかたよりをチェックしよう

世の中にある情報はすべて、真実がそのまま伝わっているわけではありません。「効いた」人の話は広がるけれど、「効かなかった」人は何も言わずにやめたのかもしれません。

③数字のトリックに注意しよう

数字の性質を利用(悪用?)すれば、情報の送り手にとって都合のよいメッセージを出すことができます。「半分以上の人がリピート!」という話は、残り半分の人は二度とリピートしなかったのかもしれません。

④出来事の「分母」を意識しよう

成功談など魅力的な話に出会った時は、「全体のうち、どれだけの人のことなのかな?」と考えるようにしましょう。1つの成功の裏には、たくさんの失敗があるかもしれません。情報によっては、全体(分母)を隠して、ほんの一部の出来事(分子)だけに注目が集まるようにしているものもあります。一部の出来事(分子)の話では、全体(分母)を意識しましょう。

⑤いくつかの原因を考えよう

「りんごを食べてやせた」と聞くと、「りんごでダイエットできるかも」と思うかも知れません。けれども、りんごしか食べられなければ、だんだん飽きて食べる量が減ったのかもしれませんし、りんごも食べて運動もしていたのかもしれません。何かが原因と思う場合は、「他の原因はないかな?」と考えてみましょう。

⑥因果関係を見定めよう

「毎朝ジョギングしたら、風邪をひかなくなった」という話では「毎朝のジョギング」が原因で「風邪をひかなかった」が結果のように見えます。でも、「風邪をひかなかったから、(その結果として)毎朝ジョギングを続けられた」のかもしれません。物事が起きた順序だけで、因果関係を決めつけないようにしましょう。

⑦比較されていることを確かめよう

「○○を食べて身体の調子がよくなりました!」と言われても「この食べ物には効果がある」とは決められません。他のものを食べても調子がよくなったのかもしれないし、もしかしたら、何もしなくても調子がよくなったのかもしれないからです。健康情報は「比較されているか?」を確認するようにしましょう。

⑧ネット情報の「うのみ」はやめよう

ネット情報の質は様々です。どこが出している情報なのか確認しましょう。サイト運営者の名前や連絡先が示されていることも大切です。情報の発信日を確認しましょう。日付のない情報はいつの情報かわからないので信用できるかどうかわかりません。日付があっても古い情報は、情報が出された当時と状況が変わっている可能性もあります。もとの「オリジナル」情報を確認しましょう。どこか他のところからコピーされた情報の場合は「もとの情報はどこにあり、どんな内容なのか」という確認が必要です。

⑨情報の出どころを確認しよう

「情報を発信した人は誰で、どこに所属しているか?」や「資金を出したのはどこか?」に注意が必要です。情報には、背後に利害関係があることがあります。学会や論文の情報でも、すべてが信頼できるとは限らないことに注意しましょう。

⑩物事の両面を見比べよう

情報を判断する時に意識したいのが「利益(ベネフィット)と危険(リスク)の比較」です。「砂糖には脳の働きを高める効果がある(利益)」という話を信じて、甘いものを食べ続けたら虫歯になった(危険)などということがあるかもしれません。利益か危険の一方だけがとりあげられている場合は、もう一方が忘れられていないかを考えてみましょう。

出典:「統合医療」情報発信サイト 情報の見極め方

http://www.ejim.ncgg.go.jp/public/hint/index.html

健康増進法と虚偽誇大広告

さて冒頭に、事業者の方から「『○○には□□成分がたっぷり含まれ健康にいいです』と商品パッケージやPOP広告に書きたいのですが、どうでしょうか?」と言った相談を受けていることを書きました。このような表示は可能なのでしょうか?気になりますね。

実は、食品として販売する物に関して、広告その他の表示を行う場合、健康の保持増進効果等について虚偽誇大な表示をすることは、健康増進法という法律で禁止されています。「健康増進法」は、国民の栄養の改善や健康の増進を図ることを目的とした法律です。

健康増進法第31条第1項

何人も、食品として販売に供する物に関して、広告その他の表示をするときは、健康の保持増進効果等について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。

それでは、どんな表示が虚偽誇大に当たるのか、消費者庁が平成28年6月30日に制定した「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」に示されていますので一部を見てみましょう。

(1)健康の保持増進の効果

虚偽誇大広告に該当する例
ア 疾病の治療または予防を目的とする効果「これを食べれば血圧が下がります」
「糖尿病がなおります」
イ 身体の組織増強、増進効果「疲労回復」「老化防止」「免疫機能増強」
ウ 特定の保健に関する用途、栄養成分の効果「本品はおなかの調子を整えます」
「この製品は血圧が高めの方に適する」
エ 栄養成分の効果「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」

(2)内閣府令で定める事項

虚偽誇大広告に該当する例
ア 含有する食品又は成分の量「大豆が○○g含まれている」
「カルシウム○○mg配合」
イ 特定の食品又は成分を含有する旨「プロポリス含有」
「○○抽出エキスを使用しています」
ウ 熱量「カロリー○%オフ」「エネルギー0kcal」
エ 美容、痩身効果「美肌、美白効果が得られます」
「皮膚にうるおいを与えます」
「美しい理想の体形に」

(3)「健康保持増進効果等」を暗示的又は間接的に表現するもの

虚偽誇大広告に該当する例
ア 名称又はキャッチフレーズにより表示するもの「ほね元気」「延命○○」「快便食品(特許第○○○号)」「血糖下降茶」「血液サラサラ」
イ 含有成分の表示及び説明により表示するもの「○○○(成分名)は、不飽和脂肪酸の一種で、血液をサラサラにします」「○○○(成分名)は、関節部分の軟骨の再生・再形成を促し、中高年の方々の関節のケアに最適です」
ウ 起源、由来等の説明により表示するもの「『○○○』という古い自然科学書をみると、×××は肥満を防止し、消化を助けるとある。こうした経験を昔から伝えられていたが故に、×××は食膳に必ず備えられたものである」
エ 新聞、雑誌等の記事、医師、学者等の談話やアンケート結果、学説、体験談などを引用又は掲載することにより表示するもの○○○○(××県、△△歳)
「××を3ヶ月毎朝続けて食べたら、9kg痩せた」
「○○%の医師の方が『○○製品の利用をおススメする』と回答しました」
「管理栄養士が推奨する○○成分を配合」
オ 医療・薬事・栄養等、国民の健康の増進に関連する事務を所掌する行政機関(外国政府機関を含む)や研究機関等により、効果等に関して認められている旨を表示するもの「××国政府認可○○食品」
「○○研究所推薦○○食品」

いかがでしょうか。でも、上記のような表現を使った食品を見かけたことがあるかもしれませんね。お店で「本品はおなかの調子を整えます」や「この製品は血圧が高めの方に適する」、「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」などの表示を見かけたことはありませんか?これらは保健機能食品にのみ、認められた表示です。

保健機能食品とは、機能性の表示ができる食品で、栄養機能食品、特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品があります。

どんな食品なのか?
栄養機能食品1日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、特に届出などをしなくても、国が定めた表現によって機能を表示することができます。
(例)「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」
特定保健用食品
特保マーク
科学的根拠に基づいた機能を表示した食品です。表示されている効果や安全性については国が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可しています。特定の保健の目的が期待できる(健康の維持及び増進に役立つ)という、食品の機能が表示されています。
機能性表示食品事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能を表示した食品です。販売前に、安全性及び機能の根拠に関する資料などが消費者庁長官に届出されたものです。届出情報が消費者庁のWEBサイトで確認できます。トクホとは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。

また、「カロリー○%オフ」、「エネルギー0kcal」などは、「食品表示法」の基準に従って表示されます。

出典:食品の栄養成分表示(兵庫県)

https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf17/hw13_000000037.html

出典:健康増進法(誇大表示の禁止)(消費者庁)

https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/extravagant_advertisement/

出典:健康や栄養に関する表示の制度について(消費者庁)

https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/

食品表示(栄養成分表示)を見てみましょう

食品も販売されるときには様々なラベルを貼って情報を提供しています。食品は「食品表示法」に従って、表示がされます。
食品の名称、原材料名、原料原産地名、内容量、賞味期限、保存方法、調理方法、製造者・販売者、アレルギー表示などの他に、栄養成分表示があります。
容器包装に入れられた加工食品や添加物には、エネルギー及びたんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したもの)等の栄養成分の含有量が表示されており、これを「栄養成分表示」と言います。

栄養成分表示が書かれた袋

スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに並ぶたくさんの食品。どれを選ぼうか迷った時に、栄養成分表示をうまく活用して自分にあった食品を選び、栄養面でバランスの取れた食事を摂取することに役立てましょう。

栄養成分表示は1食当たりで表示しているものと100g当たりで表示しているものがあります。栄養成分表示を活用して、バランスのよい食事を心がけましょう。

出典:栄養成分表示など(消費者庁)

https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/

「栄養成分表示を活用してみませんか?(基本媒体)」PDF

「栄養成分表示を活用して、バランスのよい食事を心がけましょう!(若い女性向け)」PDF

「栄養成分表示を活用して、メタボ予防に役立てましょう(中高年者向け)PDF

「いつまでも元気でいきいきと!栄養成分表示を活用して、日々の食事のパワーアップ!!(高齢者向け)PDF」

「表示を確認して、保健機能食品を適切に利用しましょう(保健機能食品)」PDF

その健康情報、見極めて! 栄養成分表示も活用しよう!

あふれる健康情報を見極めて、自分にとって必要な“プラス1”の取り組みにつなげましょう。WEBサイト“ヒガシハリマ食堂”では、この他にも健康情報をコラムで掲載しています。
また、掲載しているレシピは全て栄養成分表示を行っています。

つくって 食べて 健康に WEBサイト“ヒガシハリマ食堂”をご利用ください。

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